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山菜と魚介類の種が充実 北海道ではさつま揚げのことを関西風に「テンプラ」と呼んでいる。これは、日本海航路の発達で関西から小樽におでんが“上陸”したなごりだ。おでん種は、フキやワラビなどの山菜、ツブ貝やホタテ貝など貝類が入るのが特徴的。札幌や釧路周辺では生の魚介類も加わり、ホッケのつみれやタラの白子を自家製で出す店も。 味噌だれがたっぷりかかった 夏に味わう味噌おでん 北海道全体で、夏に食べるおでんとして親しまれているのが、この「味噌おでん」だ。花見のときや、夏祭りの屋台では欠かさないという。 玉子やテンプラやコンニャクを串刺しにして、しょうが入りの味噌だれをかけて食べる。スーパーの惣菜売り場にも置いてあるほど一般的なのだ。 ![]() 右の写真は、室蘭の一般家庭で作ってもらった味噌おでん。大根・ホタテ貝・ツブ貝・テンプラ・コンニャクなどを用意して、3種類ぐらいをひとつの串に刺す。昆布を入れた薄味のだし汁で温めてから味噌だれをかける。 ツブ貝はエゾバイ科に属する北海性巻き貝の通称で、北海道ではエゾサザエとかタマサザエと呼ぶこともある。本州で「ツブ」というと、タニシなどの小さな巻き貝のことを指すから、勘違いしやすい。このツブ貝は青森以北が産地。 室蘭の観光名所・地球岬の売店では、名物の「つぶおでん」が売られている。ツブ貝の串刺しと、テンプラとコンニャクの串刺しの2本セットで300円と格安。味噌だれをかけるタイプはよく見るが、味噌で煮込んだ物は珍しい。「味噌おでんはこの辺りでも食べるけど、味噌がおいしくないっしょ」 売店のおばちゃんは自慢気だ。白っぽい米味噌をベースにして、さまざまな調味料を加えているようだが、たれの中身は秘密。駐車場にある小さな売店ながら、しっかりと固定客が付いているのもうなづける。展望台から水平線を眺めながら、自慢のつぶおでんをほおばろう。 ■大石物産(おおいしぶっさん)/TEL 0143-22-4133/室蘭市母恋南町4丁目無番地/8時ごろ〜16時、無休/JR室蘭駅から車で10分 駅ビルの地下にたたずむ 昔ながらのおでん店 旭川駅の地下食堂街の一角にある「おでん喜助」は、カウンター式のおでん専門店。キオスクの旭川支店が経営している店だが、創業は昭和35(1960)年と古い。どうやら、駅ビルがオープンしたときに店を出したらしい。だし汁は透明に近く、昆布の風味が効いていた。店のおばさんによれば、だしは化学調味料を少し入れるだけで、ほとんど使わないという。おでん種の昆布から出るだしと、それ以外の種の味が調和して、あっさりながらも味わい深い。 メニューは、ツブ貝・タケノコ・袋・昆布巻き・ワラビ・白滝・肉団子・はんぺん・フキ・ワカメ・がんもどき・玉子・大根・焼き豆腐・竹輪・コンニャク・豆腐・ジャガイモの一九種。値段は110円から200円が多く、ツブ貝が410円。タケノコはネマガリダケと呼ばれる細い物が使われる。 10数年前に来たことがあるという老夫婦と隣どうしになり、昔の話を聞く。 「当時と比べるとずいぶん種類が増えましたね。フキやワラビは昔からあったけど、はんぺんやジャガイモやツブ貝はありませんでした。そういえば、タコがなくなってしまいましたね」 カウンターで交わす旅人どうしの会話。途中下車してもよし、電車の待ち時間にふらっと立ち寄るのもよし。 ■おでん喜助(きすけ)/TEL 0166-26-4395(キオスク旭川支店)/旭川市宮下通8丁目(JR旭川駅構内地下)/10時〜19時30分、無休/JR旭川駅すぐ |
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