おでん研究家のつれづれ

2011年10月16日 (日)

コンビニおでん '11

『週刊プレイボーイ』でコンビニおでんについてインタビューを受けたので、今年の傾向をチェックしてみました。

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まずは近所のコンビニを車で回っておでんをゲット。チェーンや店舗によって品切れのおでん種があるので、揃っていないのはご了承ください。また、各社つゆの味を全国6ブロックくらいに分けているので、食べ比べたのは関東エリアのものになります。


■セブン-イレブン
http://www.sej.co.jp/products/oden1109.html

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今年のつゆは、一本釣りの鰹を冷凍しないで漁場近くの工場で加工したものを使用。脂肪分が少なくてすっきりした味になるそうです。第一印象は、鰹節のいい香りがして、味はすっきり。薄味派も濃い味派も、両方に好まれるちょうどいいバランスになってます。

大根はジューシーさがあって味もよく染みてました。玉子はつるんとした食感が残って、黄身の周囲も黒ずんでなく、優等生という感じ。がんもどきは、気泡があってつゆがよく染みていて、ゴマの味、レンコンの食感、ニンジンの見た目、豆腐の味もよかったです。糸こんは細いのを束ねる製法なので、よく味が染みていて、止めてあるコンニャクリングも気が利いてます(適度な締まり具合で抜きやすい)。ウインナー巻きはウインナーそのものがいい味。唯一、残念なのが竹輪でした。冷凍してないスケトウダラを使っているようですが、柔らかくて竹輪本来のプリプリ感がなく、別のおでん種みたいでした。


■ローソン
http://www.lawson.co.jp/recommend/static/oden/

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利尻産昆布と日高産昆布、焼津産の鰹節と鯖節を加え、牛骨、豚骨、鶏がらのだしを利かせているようです。そのせいか、ちょっと動物系の臭みが鼻につきます。味も濃いめで塩辛いので、ご飯のおかずにはちょうどいいという感じ。おでんのつゆを楽しむというよりも、おでん種につゆの味をしっかり染みさせている印象。

大根は柔らかくて味がよく染みてますが、大根のジューシーさや香りは抜けてしまって、つゆの味が勝っている印象。濃い味が好きな人はこれでいいかも。玉子は煮しまった濃い色で、食欲がそそります。竹輪は白身魚のプリプリ感があって、魚の香りがしっかり。がんもどきは実が詰まっているけど、固めるために何か使っている感じ。もう少し豆腐の柔らかい食感が欲しいです。

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今年のポイントは「洋風おでん用トマトのソース」。ロールキャベツにかけると、一品料理のメニューに早変わり。トマトの酸味も効いていて、なかなかおいしかったです。夕飯のおかずに追加したいときは、けっこう便利かもしれません。豚肉を使った従来のロールキャベツと、玉ねぎ・じゃがいも・にんじん・ソーセージを具材にした「ポトフ風ロールキャベツ」の2種類が用意されています。


■ファミリーマート
http://www.family.co.jp/goods/ff/oden/

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鹿児島県枕崎産「かつお節」のだしをベースに「しょうゆ」と「だし」をバランスよくブレンド。全国6ブロックに分けています。つゆはやや薄く感じるものの、塩はきちんと効いていて、そのまま飲んでおいしいつゆになってます。ファミリーマートは去年から「おでんうどん」を出してますが、うどんのつゆとしてもちょうどいい感じ。

大根はつゆの味と大根の香りが残ってバランスがよかった。玉子は白身の白さがきれいで風味が残り、でも黄身まできちんと味が染みてます。竹輪は気泡が入っているものの、しっかり弾力があります。がんもどきは身が詰まった感じで、素材のよさがあまり感じられませんでした。豆腐以外のものがけっこう入っているのでしょうか? チャーシュー串は肉そのものの味がよく、柔らかくなっても、串に刺しても崩れないことがよく考えられてました。脂のあるところとないところが交互になっていたり、表面を焼いているところがポイント。だしまき玉子は、市販のものをおでんに入れるとおいしいんだけど、玉子以外の成分が多いのか、あまり玉子の風味はありません。薄く層になっている食感と見た目の斬新さはあります。

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今年は「おでんラーメン」も登場。ゆでたての中華麺を急速冷凍してあるようですが、持ち帰るとその間に伸びてしまうような気がします。同梱の「特製スパイス」を入れると醤油ラーメンになりますが、スパイスの量を加減しないと濃すぎて気持ち悪くなります。ここはやはり、うどんと同じようにおでんのつゆで楽しむほうがいいかも。


■サークルKサンクス
http://www.circleksunkus.jp/wakuwaku/oden/

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買いに行った店におでん種が少なくて、大根、玉子、チビ太のおでんのみ。全体的に薄味で、他社と比べるとだしの風味も弱い感じ。例年と同じように、化学調味料の雑味が気になります。逆に考えると、他社がかなりしっかりだしを効かせているといえるのかも。おでん種も、練り物の味が抜けてしまって水っぽい印象に。

サークルKサンクスは、からしや七味のほかに、つけだれ・調味料が充実していました。初めは該当エリアでの添付ですが、順に全国の店舗に置くようにするとか。

 青森/生姜味噌
 小田原/梅味噌
 静岡/だし粉
 信州/ねぎたれ
 名古屋/おでん味噌
 姫路/生姜醤油
 讃岐/からし味噌
 博多/柚子こしょう

「静岡おでん風だし粉」は、粉の粒が大きいのでも、口がもさもさします。だし粉は鰹節を作るときに残った細かい粉ですが、これはわざわざ粉砕している感じでした。一方、柚子こしょうはかなり本格的なもので、これを無料で付けていいんですかとびっくり。


■総評

2009年は、讃岐うどんに合わせてつゆの味をがらりと変えたローソンがイチオシでしたが、コンビニはだんだん味が濃くなって3年くらいでピークを迎え、4年目はまた薄味に戻るという僕の仮説どおり、今年のローソンは肉系の味が濃いめになってました。おでん種一つひとつの完成度は、やはりダントツでセブン-イレブンですね。おでん部会というグループがあって、大根部会、玉子部会とおでん種ごとに細かく分かれています。競合他社が集まってコンペをしながら今年の素材を決めるので、切磋琢磨されているのでしょう。セブン-イレブンは全国に1万3500店舗あり、おでんの売り上げは年間2億4000万個とコンビニ業界1位です。

というわけで、今年はセブン-イレブンのおでんがイチオシです。

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